【With The Worldで育まれる力】インターナショナルコミュニケーション力とは?
■インターナショナルコミュニケーション力って何?
「インターナショナルコミュニケーション力」とは、国境を超えた情報交換が活発に行われる現代において、自分の意見を自分の言葉で表現し、相手に伝える力です。
2018年度の文部科学省による高等学校学習指導要領の解説にも、「これからの時代を生きる生徒にとっては,多様で複雑な社会において円滑で協働的な人間関係を形成する資質・能力が求められ」ており、こうしたスキルは「国や地域を越えて常に重要」とされています。
また文科省は、それらを育成するために、総合的な探究の時間において協同的に活動することを推進しています。更に世界大手のコンサルティング会社、PwCの「Workforce of the future 2030」によると、2030年までに世界ではグローバル企業が主役となり、その中で高度なスキルを持った人材のみが企業に強く求められる、と予想されています。
以上を踏まえると、これから社会に出る子どもたちにとって、インターナショナルコミュニケーション力を身につけることは必須であると言っても過言ではありません。
しかし、英語の成績が良い生徒が、必ずしもインターナショナルコミュニケーションが高いわけではありません。
文化や価値観が異なる人とコミュニケーションを取る際には、相手に誤解されたり、逆に相手の言っていることが理解できないといった状況が頻繁に起こります。
生徒たちが社会に出た際に自信を持って国際社会で生きていくためには、学生のうちにこれらのことを経験する学びの場作りが必要です。
■With The World授業内でのエピソード
初回授業にて「自分の好きなもの」を紹介するアクティビティで「カントリーマアム」が好き、ジブリの「千と千尋の神隠し」が好き、と発表した生徒がいました。しかし、発表した内容は日本でしか販売されていないお菓子だったり、映画自体は海外生も知っているけれど日本語のタイトルは知らないなど、伝えたい内容が伝わりませんでした。
そのような場面では弊社ラーニングアシスタントから発表した生徒に「カントリーマアムって何?」と質問を投げかけたり、「写真を見せてあげて」と声がけを行います。生徒が写真を見せたり、詳しく説明したタイミングで海外生がうなずいたりリアクションをしてくれました。このように海外生からのリアクションをもらうことによって、「伝わる伝え方」とは何か気付くことができた、と授業後に話す生徒も多くいます。
一方、海外の生徒も同様にフィリピンの「ハロハロ」やインドネシアの「ナシゴレン」など、彼らの文化に関する発表を行うため、参加者はお互いに言語ではなく、相手を意識した伝え方をしないと内容が伝わらない体験もすることができます。
生徒たちはおよそ3回目の授業から、相手を意識して伝えるための発言ができるようになります。カントリーマアムの例の生徒は授業回数を重ねた後、海外生との交流時間前に自分から「オムライスについて発表したいんですが、オムライスって世界共通ですか?」という質問をラーニングアシスタントにし、相手を意識した視点が身についていることが分かりました。
また、海外の生徒も、日本人に伝えることを意識して、単語の選択や話すスピードを調整できるようになります。会話が成り立ち、話が盛り上がることで、彼らも日本からの学びが得られるようです。
With The Worldでは、オンラインで海外の学生たちと交流する、オンライン国際交流授業を実施しています。
海外の同世代の学生と英語でコミュニケーションを取り、お互いの文化を知ったり、国や社会問題などについて一緒に考える授業プログラムです。コロナ禍の影響で留学や海外研修に行けない今だからこそ、With the Worldのプログラムでオンラインで多くの国と繋がり、インターナショナルコミュニケーション力を伸ばしませんか?
(参考:高等学校学習指導要領(平成 30 年告示)解説 総合的な探究の時間編)
(写真撮影場所:関西学院高等部)