松蔭中学校・高校 探究授業(英語)の実践事例をご紹介!
グローバル化やデジタル化が進み変わり続ける社会に対応できる人材を育てるための学校教育の1つとして、今、探究授業が注目を浴びています。生徒たちが自ら立てた問いを解決するために実験や研究を行ったり、フィールドワークなどから地域の課題解決を図ったりと様々な探究授業の形があります。
今回は松蔭中学校・高等学校のグローバル・ストリーム、グローバルリーダーコースで行われている、1年を通した探究授業をご紹介させていただきます
松蔭中学校・高校の探究授業とは?
松蔭中学校・高等学校のグローバル・ストリーム(GS)・グローバルリーダー(GL)コースでは、1年を通してProject Based Learning(PBL)と呼ばれる探究授業を行っています。PBLとは課題解決型学習のことを指します。
松蔭中学校・高校のPBLは「中高生として社会をよりよくする活動を行うこと」をテーマとして、通年に渡ってテーマに沿った校外学習を実施したり、校外学習で学んだことを活かして生徒自ら内容を考えたアクションを行い、その結果を学期末に発表するという形で行われます。1年間の中で、海外の文化や社会問題について知る機会としてオンラインで海外の生徒と交流する授業と、海外生徒に英語で自分たちの学びについて伝えるために世界合同プレゼンのプロジェクトをご一緒させていただきました。
【参照】
中高生の答えなき挑戦に取り組むロードマップ~全ては私たちが住む社会をよりよくするために~/松蔭中学校GS・高等学校GL
PBL(課題解決型学習)とは?特徴や取り入れ方の具体例を解説!/教育人材センター
https://kyoin.co.jp/column/project-based-learning
教科等の本質的な学びを踏まえたアクティブ・ラーニングの視点からの学習・指導方法の改善のための実践研究/文部科学省
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/1401806.htm
松蔭中学校・高等学校で行われた国際交流授業の詳細
松蔭中学校・高等学校のGS・GLコースでは、その国の社会問題を知り、その問題解決に取り組んでいるNGOの方の話を聞き、現地の同年代と意見交換を行う取り組みを行っています。その取り組みのために、弊社のオンラインスタディツアーを用いて、2022年度はフィリピン、2023年度はザンビアの学生と交流しました。
2023年度のザンビアでの交流では、松蔭中学校・高等学校の生徒はまず事前学習でオンラインでの国際交流をスムーズに行うためザンビアの経済面、文化、社会問題を調べました。生徒たちが調べた情報の中には、ザンビアでは食事の際右手を使うこと、人口の7割が貧困ライン以下の生活を送っていること、コーヒーの品質は良いが流通が少ないことなど様々な視点からザンビアを知れるものがありました。
オンラインスタディツアー当日には、まずザンビアの文化を体感するためにザンビアの主食とされるシマ(Shima)を調理し、実食しました。その後、午後から実際にオンライン国際交流を開始し、食文化についての互いの国の文化紹介やザンビア都市部であるルサカの街歩きツアー、現地NGO団体代表の方とのパネルディスカッションなどを行いました。
参加した生徒からは、「日本では社会問題について気に留める機会が少ないが、世界に目を向けると日本には考えられないような状況を知ることができた」、「現地の方と話すことでインターネットでは得られないことが知ることが出来た」、「自分に何かできるかを考えるきっかけとなった」などの声が上がり、それぞれに学びを得ることができました。
【参照】
世界探訪オンライン~ザンビア編(事前学習)~/松蔭中学校GS・高等学校GL
https://shoin-kobe-edu.note.jp/n/n71deba683bff
世界探訪オンライン~ザンビア編(当日&振り返り)~/松蔭中学校GS・高等学校GL
https://shoin-kobe-edu.note.jp/n/nccfc30482015
世界合同プレゼンとは?
松蔭中学校GS・高等学校GLでは、生徒たちが1年間をかけて学んだ内容を発表する場として世界合同プレゼンに参加しています。世界合同プレゼンとは弊社with the worldがオンラインで毎年開催している海外生徒とのプレゼンテーションを行う大会となっています。大会では、実践的な英語力やコミュニケーション力の育成、それぞれの社会問題に対する探求学習の成果を世界に発信し、意見交換する場を提供することを目的として、日本全国・世界各国の中高生が「身近にある問題だと思うこと」をテーマに英語でプレゼンテーションを行います。また、参加生徒の学びを共有し合うだけでなくテーマに沿って互いの意見の交換をして多様な視点を身につけるため、ディスカッションのセッションも含まれています。2022年度の大会では、「平和の砦を築くため、私たち若者にできること」をテーマに世界中の全ての人が幸せに、平和に暮らすために、私たちに何ができるのかについて意見交換を行いました。
【参照】
次世代を担うグローバルリーダーが集結!全国16校、11カ国が参加!世界合同プレゼンテーションを開催/With The World
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000078599.html
最後に
今回は、探究授業の中で生徒自ら見つけた課題を探究する課題解決型授業(PBL)を実施し、その一環としてオンライン国際交流を活かしている松蔭中学校・高等学校の取り組みについて紹介しました。今、世界では貧困や環境問題など一朝一夕では解決できない大きな問題が数多くあります。そのような大規模な課題に人類が立ち向かっていくためには、様々なバックグラウンドや価値観を持った人との強力が必要不可欠です。
1年を通して、海外にも視点を向けながら社会課題に対して自分たちができることを考え共有する松蔭中学校・高校の取り組みは、探究授業の1つの形として非常に意味あるものでしょう。
弊社With The Worldはこのような国際的な取り組みを行いたい、参加したいと考える方々に向けて、海外生徒と交流し様々な価値観を受け入れられ、英語を用いて現代の社会問題などについて主体的に向き合える人材を育成するためのオンライン国際交流授業を提供しています。
今回ご紹介した、オンラインスタディツアーやその他の探究授業の事例などについては以下の記事もぜひご参照ください!
With The World 『インドオンラインスタディーツアーが開催されました!』
https://withtheworld.co/india-online-study-tour-report/
With The World 『英語の探究授業、基礎から事例まで徹底解説!』