英語学習の4つのスタイルと6つの戦略とは?スピーキング力を伸ばすタイプ別指導法
英語が伸び悩む原因は「指導法と学習スタイルのミスマッチ」にある
授業で効果的だと思われる指導法を取り入れているのに、なかなか成果が上がらず伸び悩んでしまう生徒はいませんか。
こうした生徒の伸び悩みは、決して努力不足ややる気のなさだけが原因ではありません。その生徒自身の学び方の好みが、指示された勉強法と噛み合っていない可能性があるからです。
だからこそ、躓いている生徒に対して個々のタイプに応じたアドバイスをしてあげることが、生徒自身が自分に合った学び方を見つけるきっかけになります。
本記事では、一人ひとりの特徴に合わせた「学習スタイル」と、効果的に学ぶための「学習戦略」をご紹介します。日々の英語指導や、生徒が英語でやり取りする力を伸ばす声かけのヒントとしてぜひご活用ください。
生徒の特性を見極める4つの「学習スタイル」
学習者が好む「学び方のスタイル」に注目すると、大きく4つのタイプに分けられます。
① 対話型(対話や会話を通して学ぶ)
人とやり取りしながら覚えるのが得意なタイプです。ペアワークを行ったり、ALTと実際に会話したりすることで知識が定着しやすくなります。
② 実用素材型(ニュースや映像などリアルな素材から学ぶ)
教科書よりも、実際のニュースや映像など身近な素材に触れる方が意欲の湧くタイプです。海外のニュースや映画のワンシーン、洋楽の歌詞などを教材にすると吸収が早くなります。
③ 分析型(文法や構造などルールを整理して学ぶ)
パターンや文法ルールを頭の中で整理し、納得して進めたいタイプです。英文の構造を色分けして整理する、会話からやりとりのパターンを考えてみる、などの活動で理解を深めることができます。
④ 講義型(解説を聞いて全体像を掴む)
講義など、詳しい解説を聞いて全体像を掴みたいタイプです。講義動画を活用したり、先生の解説を書き留めたノートを中心に復習して理解を深めます。
スピーキング向上に不可欠な6つの「学習戦略」
「戦略」というと難しく聞こえますが、要は「学習者が学びをスムーズにするために行っている工夫やアクション」のことです。 主に次の6つのアプローチが挙げられます。
① 認知戦略(反復と整理で知識を定着させる)
何度も声に出したりノートにまとめたりして知識を定着させる工夫です。(例:音読を繰り返す、要点をノートにまとめる)
② メタ認知戦略(自分の理解度を客観的にチェック・調整する)
自分の理解度や弱点を客観的にチェックして調整する工夫です。(例:毎週の学習計画を立てる、自分の苦手な分野をリスト化する )
③ 記憶戦略(イメージやカードで効率的に暗記する)
単語やフレーズを効率よく覚える工夫です。(例:カードや語呂合わせを使う、イメージとセットで覚える)
④ 補填戦略(知っている言葉や言い換えで補う)
分からない言葉があっても、知っている別の表現や推測で乗り切る工夫です。(例:知っている言葉のみで話す、ジェスチャーを使う、前後の文脈から意味を推測する)
⑤ 感情戦略(不安やモチベーションをコントロールする)
自分のモチベーションや不安を上手にコントロールする工夫です。(例:「勉強が終わったらごほうび」と決める、ミスをポジティブにとらえる)
⑥ 社会的戦略(質問や会話相手の確保など周囲へ働きかける)
周囲に質問したり、自分から会話の相手を探したりする工夫です。(例:疑問点をすぐに先生・友達に聞く、ALTに自分から話しかける)
英語上級者と伸び悩む生徒の「戦略」の使い方・違い
英語が得意な生徒ほど、ただ指示された通りに勉強するだけでなく、自分の弱点を自分で分析したり(メタ認知戦略)、分からない単語を別の表現で言い換えたり(補填戦略)、自分から質問しに行ったり(社会的戦略)といった、「自分から進んで動く工夫」を自然と活用している傾向があります。
上級者は複数の戦略(メタ認知・補填・社会的戦略)を組み合わせている
特にスピーキングの場面では、以下のように複数の戦略を柔軟に組み合わせているのが特徴です。
- 言いたい単語が出ないとき、知っている簡単な言葉で言い換える(補填戦略)
- 間違えても「伝わればOK」と割り切って話す(感情戦略)
- 詰まったら「How do you say…?」と相手に助けを求める(社会的戦略)
伸び悩む生徒への効果的なサポート・声かけ例
一方で、伸び悩んでいる生徒は「戦略の存在を知らない(どうすればいいか分からない)」か、「ひたすら書いて覚える」などといった1つのやり方に固執してしまうケースが多く見られます。
そのため指導の場では、「言い換えやジェスチャーを使ってみよう」「分からなくなったらこういうつなぎ言葉を使うといいよ」といった具体的なアプローチを提案し、実際に試せる場を作ってあげることが効果的です。
まとめ:個別最適な学習スタイルと戦略でスピーキング力を伸ばそう
生徒の伸び悩みを感じたときは、彼らの学習スタイルや学習戦略に目を向けてみることが解決のヒントになるかもしれません。
「これが正しい」とされる学習方法は存在しないため、全員に同じやり方をあてはめるのではなく、生徒自身が自分の向き不向きを知り、自分に合ったやり方を選べるようサポートすることが大切です。
それが結果として、インプット学習だけでなく、スピーキングや実際のコミュニケーションでもスムーズに力を伸ばすことにつながります。
自分の生徒がどのスタイルを好み、どんな工夫を使っているのか、日々の指導のヒントになれば幸いです。
実践の場として:海外の同年代と話せる国際交流プログラム
生徒が自分に合ったスタイルや戦略を見つけたら、次に必要になるのは「実際に試してみる実践の場」です。
弊社の国際交流プログラムでは、海外の同年代との交流を通して、生徒が「話したい」と思えるきっかけと、実際に英語でコミュニケーションをとる機会を提供します。現場ではアシスタントがしっかりフォローするため、学力や英語の得意・不得意に関わらず、すべての生徒が自信を持って発話に挑戦できます。
貴校の教育方針や生徒の実態に合わせた導入ステップ、他校での実践事例をご紹介いたしますので、ご関心のある方はぜひお気軽にご相談ください。
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