グローバルリーダーについて取り組みのメリットや事例紹介
この記事では、近年教育現場で関心が高まっているグローバルリーダー育成プログラムについて紹介します!導入のメリットや、実際どのようにグローバルリーダー育成教育が学校や県教育委員会をあげて行われているのかについて解説していきます。
グローバルリーダーとは?
文部科学省によると、「グローバル人材」の定義として、以下が挙げられています。
要素Ⅰ:語学力・コミュニケーション能力
要素Ⅱ:主体性・積極性、チャレンジ精神、協調性・柔軟性、責任感・使命感
要素Ⅲ:異文化に対する理解と日本人としてのアイデンティティー
これらの要素を持つ人材である。
また、上記の3要素に加えて、 幅広い教養と深い専門性、課題発見・解決能力、チームワークと(異質な者の集団をまとめる)リーダーシップ、公共性・倫理観、メディア・リテラシー等を持つ者
(引用;「グローバル人材育成推進会議中間まとめ」(2011年6月) グローバル人材育成推進会議)
つまり国や文化、言語の壁を超えて多様な環境で活躍できる能力を持つ人材をグローバル人材と呼んでいます。グローバル人材は言語力だけではなく、文化の違いに配慮しながら人間関係を深めていくことが求められています。さらに自ら主体的に行動し、適切な判断を行ったり、チームの団結力を高めたりすることができる人材が「グローバルリーダー」と呼ばれています。
このような人材育成が近年中等教育・高等教育の現場に求められるようなった背景として、急速にグローバル化が加速する現状を踏まえ、
社会課題に対する関心と深い教養、コミュニケーション能力、問題解決力等の国際的素養を身に付け、将来国際的に活躍できるグローバル・リーダーを早い段階から育成するという目的があります。こうした背景から国としてスーパーグローバルハイスクール認定を行うなど、文部科学省を主体として積極的に開発・実践に取り組む学校を設けるなどプロジェクトが行われています。
では実際にグローバルリーダーになるためにはどのような取組を行うことが必要なのでしょうか。
グローバルリーダー育成のステップ
文部科学省のスーパーグローバルハイスクールプロジェクトでは、
①英語等によるディスカッション、プレゼンテーション、論文作成、探究型学習、成果発表会等の実施
② 国内外の大学、海外の高校、企業や国際機関等と連携した国内外研修やフィールドワーク
③英語等で指導する帰国・外国人教員等の派遣や、外国人留学生による英語等によるサポート
という内容で指定校が積極的にカリキュラム開発・実践するよう規定されています。またこれらの取組は同時的に行われる必要があり、グローバルリーダー育成におけるステップは、求められる能力が複合的なものであるからこそ、育成教育はあらゆる内容が総合的に行われることが求められています。
そこで WithTheWorldでも、上記の国の方針に沿うような内容でプログラムを企画し、日本全国の小中学校、高等学校、大学までの学生を対象に国際交流の場、グローバルリーダーとしての能力育成の場を学校レベルや個人レベルで提供しています。
グローバルリーダー育成教育の取り組み
では、実際にグローバルリーダー育成教育の現場の様子、取組事例をいくつか紹介します。
・青山高校の事例
三重県にある青山高校では、高校1年時より、様々な研修や実践活動のプログラムを実践されています。グローバル研修系とリーダー研修系があり、国際的視野とリーダーシップの両面を伸ばすためのプログラム内容となっています。
具体的には、リーダー研修、世界を知るプレゼン、社会の様々な分野でリーダーとして活躍する社会人と関わるイベント、グローバル探究学習、リーダー実践、海外研修旅行(高校2年生時には、オーストラリアでホームステイ)、校外ボランティア活動などが行われています。
(引用:https://aoyama-h.ed.jp/leader.html)
・世界合同プレゼンテーション(With The World)
今年の2月に、全国から16校、交流国11カ国(台湾、ナイジェリア、パキスタン、エジプト、ベトナム、フィリピン、ルーマニア、チュニジア、トルコ、インド、インドネシア)の参加者が集った、大規模な国際プレゼンテーションが開催されました。中学1年生から高校3年生までを対象とし、「身近にある問題だと思うこと」をテーマに合同プレゼンテーションを行い、最優秀校が決定されました。
世界中の中高生が一斉に集い、自分たちが「身近な問題」と感じるジェンダーや戦争・平和などの社会問題について解決策までを考え、プレゼンテーションを通じて共有することで他者理解能力を備えたグローバルリーダーの育成につながる経験になると考えます。
世界合同プレゼンテーションの詳細は下記をご参考ください
→(参照:https://www.withtheworld.info/sekaigodo)
・関西創価高校の事例
今年1月、大阪府交野市の関西創価高校で英語で世界の諸問題についてディスカッションするプログラムである、「LC」(ラーニングクラスター)が行われ、2・3年生の生徒18人に参加していただきました。今回のプログラムでは、フィリピン・インドネシア・トルコ・デンマーク・カナダの5か国の学生が参加し、核廃絶、ジェンダー平等、児童虐待といった現代の社会問題について議論をした後プレゼンテーションを行いました。このLCプログラムは英語で世界の諸問題を探求することを目的としています。授業を受けた生徒の皆さんからは「自分の常識が、世界の常識でないことがわかった」という声も頂きました。
(学校HP:https://kansai-senior.soka.ed.jp/)
(参照:https://withtheworld.co/media-nihonkyouiku-shinbun-kansaisouka-highschool-exchange/)
最後に
いかがだったでしょうか。少しでもグローバルリーダーとはどういう人物なのか、グローバルリーダー教育に国、学校、民間企業などあらゆる主体が取り組んでいるという現状をお伝えできていれば幸いです。
これからもWithTheWorldは日本から多くの人材が国際社会でリーダーシップを発揮し、より良い未来を築いていくために、きっかけとなるような国際交流を提供してまいります。多くの素晴らしいグローバルリーダー輩出に寄与できるようプログラム内容を開発・実践してまいりますので、WithTheWorldの活動にご興味いただけましたら、ぜひ下記HPをご参照くださいませ。
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