国際協働を通じてグローバルリーダーシップ学ぶ!兵庫県立大学 授業レポート
兵庫県立大学の学生とインドネシアの大学生がグローバルリーダーシップについて学ぶオンライン交流授業が行われました。授業では、学生たちが協力しながら、グローバルリーダーに求められる行動を「クレド(行動規範)」としてまとめるプロジェクトに取り組みました。
近年、グローバル化の進展やSNSの普及により、国境を越えたコミュニケーションはより身近なものとなっています。こうした背景の中で、海外の学生が将来、共に学び・働くために必要な力を養うため、海外の学生と協働しながら異文化理解やリーダーシップが実施されました。
授業では、まず異文化の違いに関する概念について学び、グローバルリーダーとはどのような人物なのかについて考えました。その中で「クレド」と呼ばれる行動規範を作成するプロジェクトを行い、講義で学んだリーダーシップを実際に海外の学生と協働しながら実践的に学びました。
クレドとは、組織や個人が大切にする価値観や行動指針をまとめたものです。今回の授業では、グローバルリーダーとしてどのような姿勢や行動が求められるのかを学生同士で議論し、クレドとして整理しました。
〇授業の流れ
| 1日目 | ・自己紹介/文化交流(自分の国のおすすめのものを紹介) ・異文化理解:自国のスケジューリング文化 ・ディスカッション “What is a good leader and a bad leader?” |
| 2日目 | ・Small talk:大学生活について ・ディスカッション①:異文化における価値観の違い ・ディスカッション② グローバルリーダーに必要な資質や行動について話し合い、グループで重要な項目を決定 |
| 3日目 | ・アイスブレイク:お互いの国や文化について自由に話す
・異文化理解:多国籍チームにおける信頼構築 ・クレド作成 |
| 4日目 | ・中間発表 理想のグローバルリーダーに必要な資質や行動を3つ発表・フィードバック/質疑応答 他のグループの発表を踏まえ、クレドを達成するために必要な行動について意見交換・パネルディスカッション 多国籍企業や国際的な環境で働く人の話を聞き、グローバルリーダー について理解を深める |
| 5日目 | ・ミニ講義:グローバルなオーディエンスに向けた効果的なプレゼンテーション ・クレドの調整・最終発表に向けた準備 |
| 6日目 | ・最終発表・閉会式:最優秀チームの発表 |
〇クレド作成プロジェクト
授業では、グローバルリーダーに求められる姿勢や行動について話し合い、各グループで「クレド(行動規範)」を作成しました。学生たちは異文化の違いを踏まえながら議論を重ね、グローバルな環境で重要だと考える価値観や行動を言語化しました。
グループ1
・Cultural Intelligence(文化の違いを理解し尊重する力)
・Trust(信頼関係を築くこと)
・Empowerment(メンバーの力を引き出すこと)
グループ1では、異文化環境でリーダーシップを発揮するためには、文化の違いを理解する力と、メンバー同士の信頼関係が重要であると考えました。また、リーダーが一方的に指示を出すのではなく、メンバー一人ひとりの力を引き出す姿勢も大切であるという意見が挙げられました。
グループ2
・Critical Thinking(物事を多角的に考え、判断する力)
・Cultural Awareness(文化の違いを理解し尊重する姿勢)
・Adaptive Communication(相手や状況に合わせて柔軟にコミュニケーションを取る力)
グループ2では、グローバルな環境でリーダーシップを発揮するためには、状況を客観的に考える力と文化の違いを理解する姿勢が重要であると考えました。また、異なる背景を持つ人と協働するためには、相手や状況に応じてコミュニケーションの方法を柔軟に変えることが大切であるという意見が挙げられました。
グループ3
クレド
・Cultural Emotional Intelligence(文化の違いを理解し、相手の感情にも配慮する力)
・Being Visionary(将来を見据え、方向性を示す力)
・Accountability(自らの行動や結果に責任を持つ姿勢)
グループ3では、異文化環境でリーダーシップを発揮するためには、文化や感情の違いを理解しながら相手と向き合う姿勢が重要であると考えました。また、チームを導くためには将来のビジョンを示すことや、リーダー自身が責任を持って行動することが大切であるという意見が挙げられました。
グループ4
クレド
・Transparency(透明性を持って行動し、誠実さとオープンな姿勢で信頼関係を築く)
・Emotional and Cultural Intelligence(相手の感情や文化の違いを理解し、多様性を尊重する)
・Strategic Vision(将来を見据えた戦略的な視点を持ち、行動と目的を結びつける)
グループ4では、リーダーシップとは役職や立場によるものではなく、人やチームに与える影響によって発揮されるものであると考えました。また、リーダーはメンバーをコントロールする存在ではなく、信頼関係を築きながらチームを導き、共に未来を創っていく存在であるという考えが共有されました。
学生たちは異文化の違いを踏まえながら議論を重ね、それぞれの視点からグローバルリーダーに求められる姿勢や行動をクレドとして整理しました。クレド作成を通して、異文化理解やリーダーシップについて実践的に学ぶ機会となりました。
〇パネルディスカッションの様子
4日目には、クレド作成に向けた学びを深める機会として、国際的な環境で活躍する社会人を招いたパネルディスカッションが行われた。学生からは、
・自分の夢や情熱を、変化を与えたいと感じる環境に注ぐことの重要性を学んだ。
・人それぞれ異なる価値観や背景を持っているため、先入観を持たず相手の背景を理解しようとする姿勢が大切だと感じた。
といった声が見られました。
→実際の経験をもとにした話を聞くことで、グローバルリーダーに求められる姿勢について理解が深まり、その後のクレド作成に向けた議論を考えるうえでのヒントとなった経験となりました。
〇学生の声ー6日間の授業を通した変化
Day1:異文化コミュニケーションの難しさへの気づき
・文化によってコミュニケーションの取り方や時間感覚が異なることを知り、異なる文化を持つ人々をまとめるには相互理解とコミュニケーションの重要性を感じた。
・英語で海外の学生と議論することに緊張もあったが、自分の意見を伝えようとする姿勢の大切さを学んだ。
→初日は、英語でのディスカッションや異文化の違いに戸惑いながらも相手の文化を理解しながらコミュニケーションを取ることの重要性に気づく声が多くみられました。
Day3:グループワークへの自信や積極性
・メンバーによって信頼関係の築き方が異なるため、コミュニケーション方法を工夫する必要があると感じた。
・発言するのにどんどん抵抗がなくなっていった。
・英語に自信が無くても、言い換えたり工夫したりしながら積極的に発言しようとすることが出来た。
→議論を重ねる中で英語で発言することへの抵抗が少なくなり、チーム内でのコミュニケーションや協力の意識が高まっていった様子が見られました。
Day6:リーダーシップと異文化理解の深まり
・チームを先導する役割を担うことへの不安が減り、リーダーとして行動する経験につながった。
・多国籍のチームでは、言葉にして意見を共有することが信頼関係の構築につながると感じた。
→ 授業を通して、異文化の違いを理解しながら協働する経験を積み、グローバルリーダーシップやコミュニケーションへの理解が深まったことがうかがえました。
6日間にわたる議論や協働を通して、異文化理解やグローバルリーダーシップについて実践的に学ぶ機会となった。学生たちは英語でのディスカッションやクレド作成を通して、文化の違いを尊重しながら共通の考えを形にする経験を得ることができた経験となりました。
〇プログラムを通して得られた学び
このプログラムでは、日本とインドネシアの学生が英語を共通言語として議論を重ねながら、異文化理解やグローバルリーダーシップについて学びました。クレド作成というプロジェクトを通して、海外の学生とディスカッションを行いながら協働し、一つの考えを形にしていく経験は、文化の違いを尊重しながら共通の価値観を言語化する機会となりました。こうしたプロセスは、座学だけでは得ることのできない実践的な学びであり、6日間の協働を通して、異文化の中で対話を重ねながらチームとして成果を生み出すことの重要性を実感する機会となりました。
海外の学生とオンラインで交流することで、授業や普段の学校生活では得られない異文化理解を実践的に学ぶことができます。こうした「場所や時間を越えて学び合える」点は、オンライン国際交流の大きな魅力の一つです。
弊社With The Worldでは、生徒一人ひとりが育みたい力を伸ばすことができる国際交流授業の実現を目指しています。
本プログラムを通して、生徒たちが世界とつながり、異なる文化や価値観に触れながら自らの可能性を広げていくきっかけとなれば幸いです。
ご興味を持っていただけた方は、以下のリンクから詳細をご覧ください。






